- カサ・ミラ(Casa Milà)
- カサ・バトリョ(Casa Batlló)
- グエル公園(Park Güell)
バルセロナに降り立った瞬間からずっと楽しみにしていたのが、やっぱりガウディ建築めぐりです。サグラダファミリアに続き、今回は街中に点在ずるガウディ建築についてです。
📍カサ・ミラ(Casa Milà)

Casa=家 で、ミラ家という意味です。ペレ・ミラ・イ・カンプス(Pere Milà i Camps)というバルセロナの実業家が依頼し、建設が始まりました。家族の住居として、またアパートとして貸し出す住宅を兼ねた建物を希望し、ガウディに「他にない独創的な建物」を作ってほしいと依頼したそうです。1906年に着工、1912年に完成しました。ガウディはミラ家の要望を受けつつ、曲線的な外観、自然光を取り入れた中庭、波打つ屋上など独自のデザインを提案しました。当時としては大胆すぎるデザインで、近隣住民からは「ラ・ペドレラ(石切場)」と揶揄されることもあったそうです。こちらは外観のみです。
📍カサ・バトリョ(Casa Batlló)

ジョゼップ・バトリョ(Josep Batlló i Casanovas)という裕福な実業家が依頼したことが始まりです。もともと古い建物を持っており、街並みに合うよう改装して住居兼アパートにしたいという希望だったそうです。「他にはない独創的な建物」を求め、ガウディに依頼しました。カサバトリョはオンラインでチケット購入をしました。当日券に並んでいる観光客もたくさんいました。
チケットには音声ガイドも含まれていて、部屋の要所要所すべてに解説があり、隅々までガウディの建築を堪能することができました。
デザインは全体的に海や自然、ドラゴン伝説がモチーフとなっていて、バルコニーや柱は骨や海の生物のような有機的な形状でかなりユニークです。建物全体が生き物のような曲線美を表現しています。
階段

エントランスを過ぎると階段がありました。木製で曲線美を生かした波打つ様な階段です。
暖炉スペース

キノコの様な形のドームの中にある暖炉スペースです。暖を逃さないような実用性とデザイン性が兼ね備えられています。
壁・ガラス

壁は爬虫類のうろこの様な模様です。海洋生物をモチーフにしたデザインを取り入れています。
メインフロア

メインとなる部屋です。天井は照明を取り囲むような、ドレスの裾の様なデザインがとても素敵でした。この部屋は一番見どころの多いフロアとなっています。

大きな窓からはバルセロナの大通りが見えます。逆に外からも中が見えるくらい開放的な空間となっていて、光を取りれるというガウディらしさが溢れています。
光井戸(Patio de Luz)

光井戸という吹き抜けのスペースです。こちらもカサバトリョでは人気のスペースで、タイルが下から上に向かって色のグラデーションになっており、光が上へ上へと導かれるデザインとなっています。空間全体を明るくし、換気も自然に行える仕組みです。まるで自分が水中にいるかのような気持になります。
屋上へと続く屋根裏

海洋生物やドラゴンをモチーフにしていることもあり、屋根裏でさえ生き物の背骨の様な、あばら骨の様なデザインになっています。大きなドラゴンの体の中にいるかのようでした。
屋上

ドラゴンの背中に到着です。屋上からはバルセロナ市街を一望できます。入り口から屋上までガウディのデザインを隅から隅まで堪能することができました。
こちらは夜のカサバトリョです。幻想的なライトアップが音楽に合わせて変化していきます。

頭蓋骨の様なデザインのベランダがより一層不気味さと神秘さを増しています。
📍グエル公園(Park Güell)

グエル公園は、ガウディと資産家エウゼビ・グエルによって計画された「庭園都市(高級住宅地)」だったそうです。計画は失敗に終わってしまったそうですが、、どうりで広大な敷地なわけです。
公園内は広いのでメインどころだけを見ることにしました。以前までは平日の朝早くに入場すれば無料だったのですが、コロナ後は全時間帯で有料化:10€となりました。矢印の始まりの地点から長い階段を登り、展望台へと向かいます。階段、展望台ではまだ入場料は発生していません。

展望台から見えたバルセロナの街です。遠くからでもサグラダファミリアの存在感は圧倒的です。また天気も良く、青い空と海がとってもきれいに見えました。階段を下るとそこが公園のエントランスになっていて、チケットを確認され、入場します。それではグエル公園での観光スポットを紹介していきます。
📍Pòrtic de la Bugadera ポルティクス・デ・ラ・ラバシェラ

意味は「洗濯女の回廊」。公園内の坂道を支えるために造られた石造りの回廊(柱廊)です。

柱は直線ではなく、斜めに傾いていて、自然の樹木や波の動きを連想させます。中には「洗濯女が壺を頭に載せている」ような形をした柱があり、それが名前の由来となっているそうです。実際には洗濯をする場所ではなく、構造的に公園の斜面を支えるための回廊として造られました。自然の曲線を最大限に生かしたデザインになっています。
📍Escalinata monumental モニュメンタル階段とEl Drac / サラマンダー

モニュメンタル階段の中央部分にあるカラフルなトカゲ型の噴水です。正式には「サラマンダー」と呼ばれますが、一般的には「ドラゴン」「トカゲ」として知られています。ガウディが愛用したトレンカディス技法(破砕タイルのモザイク)で覆われ、鮮やかな色彩が魅力です。大人気のスポットで、写真を撮るための列ができていました。

階段の外側の外壁にもトレンカディス技法が用いられています。
📍Banc de trencadís(トレンカディスのベンチ)

階段を登った広場にある全長は約110メートルのベンチです。蛇のようにうねる曲線を描きながら広場を取り囲んでいます。「蛇のベンチ(Banc en forma de serp)」、「波のベンチ(Banc ondulant)」の愛称でも知られています。
📍Sala Hipòstila(ヒポスタイルの間/柱の間)

モニュメンタル階段の上にある大きな空間で、6本のドリス式の柱が林立しており、まるで神殿のような雰囲気元々は「市場」として使われる予定の場所だったそうです。天井は小さな白いタイルで覆われており、その中にガウディの弟子 ジュゼップ・マリア・ジュジョール(Josep Maria Jujol) が制作したモザイク装飾があります。
📍Laie Parc Güell ラエ・パルク・グエル

「正門パビリオン(迎賓・管理用施設)」として建てられた建物で現在は公式のショップ&カフェ です。バルセロナの書店・ギフトチェーン「Laie(ラエ)」による運営。ガウディ関連の書籍・画集、ステンドグラスやトレンカディスをモチーフにした雑貨やアクセサリー、ポストカード、マグカップ、トカゲ像グッズが売っています。公式かつ限定のアイテムも取り扱っていて、ここでしか買えないものもたくさんあります。
📍Casa del Guarda カサ・デル・グアルダ

意味は「守護の家」で、元々は、公園の管理人(守衛)が住むために建てられた住居です。グエル公園は当初、住宅地として開発されていたため、その入り口管理や見張りの拠点として機能しました。住宅プロジェクト自体は失敗しましたが、この建物は残され、現在は小さな博物館的展示施設になっています。
おまけ:McDonald’s

バルセロナをふらふらしているとMcDonald’sを発見。よく見るとモザイクアートの製法っぽいロゴになっていました。いろんなところにガウディがいるバルセロナ、とっても楽しかったです。
ピンバック: スペインまとめ|バルセロナ・マドリード – 旅人ブログ travelog