自由の砦・ロヴリイェナツ要塞|ドゥブロブニク旧市街を望む絶景スポット

  • Tvrđava Lovrjenac(ロヴリイェナツ/聖ローレンス要塞)

📍Tvrđava Lovrjenac(ロヴリイェナツ/聖ローレンス要塞)
https://maps.app.goo.gl/ynYS8rtP4hbE2up37
オールドタウンの西側、海に突き出た高さ約37 mの岩の上に築かれた石造の要塞です。
起源は11〜12世紀(1018〜1038年)と推定されており、クロアチアの史料では1301年に司令官の任命記録として最初に言及されています。伝説では、11世紀にヴェネツィアがこの地点に要塞を建ててドゥブロヴニクを制圧しようとしたところ、ドゥブロヴニク市民が先に築いたという話があります。ドゥブロブニク市民強すぎます。

オールドタウンの正門から出て少し歩いたところに位置しています。城壁巡りの後に訪れました。

太陽の方角もあり、高台に神々しく建っています。この近くはビーチ沿いのような感じになっていて、泳いだり、カヌーなどのアクティビティもできるようです。ちなみにこの要塞は夕方4時までだったので時間に余裕をもっていったほうが良さそうです。

要塞の入り口にたどり着くまでにまあまあ階段を登ります。壁のくぼみにいる石像は聖ローレンス(St. Lawrence)という3世紀のローマの殉教者で、貧者を守る慈悲の聖人だそうです。当時の要塞や城門には、宗教的守護・防衛の象徴として聖人像を刻む習慣があり、オールドタウン内にもそのような装飾が見られます。特にロヴリェナツ要塞は「自由の砦」と呼ばれ、外壁の聖人像は「この地を神と聖人が守る」という象徴的意味を持っているそうです。

📍武器庫・倉庫・守備用入口

要塞の入り口から入ると広い中庭があり、その周囲に石造の部屋が並んでいます。

ここにはかつて火薬庫・弾薬庫・物資倉庫がありました。厚い石壁と小さな開口部が特徴で、光がほとんど入らず、湿度を保つ構造になっています。

小窓から見えるアドリア海がとっても綺麗です。

📍砲台・展望テラス

上の階に上がると砲台と展望テラスになっています。

海側と旧市街側の両方向に砲門が設けられ、かつては10門以上の大砲が配置されていたそうです。

またしても建物内から海を撮るみたいなことしてしまうくらい本当に美しい海です。こんなに綺麗な景色を見ることができるこの建物が昔は戦いのためだったなんて信じられないです。
この要塞の構造上の工夫と特徴として
アーチと通路:内部通路は狭く曲がりくねっており、敵が侵入しても進みにくい構造になっています。
壁の厚さの差:海側は12m、内側(旧市街側)はわずか60cm。内部反乱や敵への転覆に備えて、内側からの砲撃でも破壊しやすく設計されています。
三角形の形状断崖上の地形に合わせたもので、3方向すべてからの攻撃を防げる合理的なデザインになっています。

こちらの写真は要塞の展望台から撮ったものです。この旅での一番お気に入りの写真です。地形を生かして国を守っている強さと、美しい海が静かにドゥブロブニクの魅力を語っている感じがします。
この要塞を訪れたときは偶然にも人が全くおらず、とっても静かに建物内を巡ることができました。長い時間展望台でぼーっとして、この景色を独り占めしていました。自分がとても平和な世界に生きているんだなとしみじみ先人たちに感謝の念を伝えたいです。(とか言っちゃってます)

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